やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2019/04/30
不動産仲介手数料の売上計上時期

[相談]

 私はこのたび、不動産仲介業を営む会社を設立しました。
 私の会社では、不動産仲介手数料を不動産の売買契約締結時に半額、そして引き渡し時に残る半額を支払ってもらっています。

 このような形式で仲介手数料を収受している場合、その仲介手数料の法人税法上の売上計上時期は@不動産売買契約締結日、A不動産の引き渡し日のいつになるのでしょうか。


[回答]

 ご相談の場合、不動産仲介手数料の原則的な売上計上時期は、@不動産売買契約締結日ですが、継続適用を条件としてA不動産の引き渡し日とすることも可能です。


[解説]

1.不動産仲介手数料の概要

 不動産会社を通じて不動産の売買等を行うと、不動産会社は売主と買主の間に入って双方の意見調整や契約事務など、様々な事務を当事者に代わって行ってくれます。

 その不動産会社に支払う報酬(不動産仲介手数料)は成功報酬制(契約が成立しなかった場合には仲介手数料は請求されない制度)となっており、不動産売買の場合のその上限額(不動産売買代金の額が400万円を超える場合)は、「売買代金(消費税等相当額は除く)の3%+6万円+消費税」と国によって定められています。

 その仲介手数料の支払いは、原則的には、その売買取引完了後に行うものとされていますが、実際には、不動産契約締結時と引き渡し時に分割して支払うケースが多いです。


2.不動産仲介手数料の法人税法上の収益計上時期

 法人税法上、不動産仲介手数料は、原則的として不動産の売買等の契約の効力が発生した日(不動産売買契約締結日)の属する事業年度において収益計上(益金算入)することとされています。

 ただし、不動産会社が、不動産仲介手数料について、継続してその契約に関する取引の完了した日(不動産の引き渡し日)において収益計上を行っている場合には、その完了した日において収益計上してもよいという例外があります。この例外を適用する場合には、取引完了日前に仲介手数料の全部または一部を受け取ったときは、その金額についてはその入金日に収益計上しなければなりません。

 したがって、今回のご相談の場合は、@不動産売買契約締結日においてその売買契約に関する不動産仲介手数料を収益計上する方法、A不動産の引き渡し日を不動産仲介手数料の収益計上日とする方法のどちらも採用することが可能です。

 ただし、Aの方法を採用する場合には、「その処理を毎期継続すること」、「不動産の引き渡し日前に不動産仲介手数料の全部または一部を受け取った場合には、その受け取った日において収益計上すること」にご注意ください。


 不動産会社が、不動産仲介手数料の収益計上時期について上記のどちらの方法を採用すべきかについては、決算書での売上を早期に計上したいため、不動産売買契約締結日に収益計上するという考え方や、納税資金を確実に準備するため、手数料入金時期が近い不動産の引き渡し日に収益計上するという考え方など、会社の方針等によって異なってきます。

 一度決定した収益計上時期はコロコロと簡単に変更することができません。収益計上時期についてお困りの場合には、ぜひ当事務所へご相談ください。


[根拠法令等]
 法法22の2、法基通2-1-21の9、宅地建物取引業法46、昭和45年建設省告示第1552号など


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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