やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2019/05/28
軽減税率対象品目の販売がない場合における区分記載請求書等の取扱い

[相談]

 私は、輸送用機械器具を製造する会社を経営しています。
 今年10月1日から「区分記載請求書等」という新しい請求書の発行が必要となるようですが、軽減税率対象品目の販売がない我が社が発行する請求書にも影響はあるのでしょうか。


[回答]

 消費税軽減税率対象品目の販売がない場合、2019年10月1日から2023年9月30日までの間は、御社が発行する請求書の記載事項に変更はありません。


[解説]

1. 区分記載請求書等の概要

 2019年10月1日から消費税率が10%に引き上げられるのと同時に、食料品の販売等については、税率を8%とする軽減税率制度が導入されます。

 これに伴い、2019年10月1日から2023年9月30日までの間に、事業者が仕入税額控除の適用を受けるためには、従来の記載内容に一定の記載内容を加えた帳簿および請求書等の保存が要件となります。これを「区分記載請求書等保存方式」といいます。たとえば請求書等については、これまでに加え、次の2つが記載が要求されます。この請求書等を「区分記載請求書等」といいます。

  1. @販売品が軽減税率対象である場合にはその旨
  2. A消費税率の異なるごとに合計した販売価格(税込価格)

 ただし、販売品が軽減税率の適用対象とならないもののみであれば、上記@の記載は不要となります。また、これまでと同様に請求書等に税込販売価格の記載があれば、上記Aの記載要件を満たすこととなります。

 よって、今回のご相談の場合、区分記載請求書等保存方式が適用される期間中であっても、御社が発行する請求書等の記載事項に変更はないこととなります。


2. 2023年10月1日以後の留意点

 2023年10月1日からは、事業者が仕入税額控除の適用を受けるためには、一定の事項が記載された帳簿および請求書等の保存が必要となります。これを「適格請求書等保存方式」といいます。

 この場合の請求書等とは、上記1.の区分記載請求書等ではなく、原則として、適格請求書発行事業者から交付を受けた「適格請求書」等が該当します。
 この場合の適格請求書とは、上記1.の区分記載請求書等に、@適格請求書発行事業者の登録番号、A税率ごとに区分して合計した消費税額、の2つの事項が追加された書類を指します。

 また、適格請求書は、課税事業者である相手側から交付を求められたら、販売品が軽減税率対象品目であるか否かに関係なく、原則として発行しなければなりません。

 適格請求書の発行にあたっては、請求書発行システム等の改修が必要となることが予想されますので、あらかじめシステム改修のスケジュールや改修予算等を検討・計画しておくことをおすすめいたします。


[参考]
 消法30、所得税法等の一部を改正する法律(平成 28 年法律第 15 号)34、国税庁「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」、「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」など


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