やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2020/09/22
雑誌の購読費用を年払いした場合の、短期前払費用の適用可否

[相談]

 私は、学習塾を運営する会社を経営しています。
 今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大による学校の休校措置の影響により、受験を不安視する保護者や学生からの受験相談が例年より増加しました。その結果、入塾希望者が増加し、今年度は前年度を上回る利益を計上する見込みとなっています。
 そこで当社では、決算対策として、塾生への情報提供用に定期購入している受験雑誌(その雑誌は毎月、郵送で送られてきます)の料金について、今年度末までに、当期分を一部含めた1年分の料金をまとめて支払うことを検討しています。
 そこでお聞きしたいのですが、上記を実行した場合、支払った年間分の受験雑誌料金は法人税法上の「短期前払費用」として取り扱われるのでしょうか。


[回答]

 ご相談の方法で受験雑誌の年間料金を支払われたとしても、その支払った料金は法人税法上の短期前払費用には該当しないものと考えられます。詳細は下記解説をご参照ください。


[解説]

1.法人税法上の短期前払費用の概要

 法人税法上、前払費用(法人が一定の契約に基づき継続的に役務の提供(サービスの提供)を受けるために支出した費用のうち、その事業年度終了の時においてまだ提供を受けていない役務に対応するもの)のうち、その支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを支払った場合において、その支払った額に相当する金額を継続してその支払った日の属する事業年度の損金の額に算入(経費として計上)しているときは、これを認めることとされています。これを「短期前払費用」といいます。

 さらに、税務上、短期前払費用とは次の4つの要件の全てを満たす費用でなければならないと解されています。

  • @一定の契約に従って継続的に提供を受けること。すなわち、等質等量のサービスがその契約期間中継続的に提供されること
  • A役務の提供の対価であること
  • B翌期以降において時の経過に応じて費用化されるものであること
  • C現実にその対価として支払ったものであること

2.雑誌の定期購入費用についての短期前払費用の適用の可否

 上記1.のとおり、短期前払費用として取り扱われるのは、「継続的に役務の提供(サービスの提供)を受けるために支出した費用」のうち一定のものです。

 今回のご相談の受験雑誌の年間購入料金は、あくまでも物品の購入費用であって、継続的に役務の提供(サービスの提供)を受けるための費用ではないため、その料金を前払いしたとても、税務上の短期前払費用には該当しないこととなります。

 したがって、支払った受検雑誌の年間料金のうち、翌年度の期間に対応する部分(未経過部分)については、今年度の損金の額(経費)には算入されないものと考えられます。


[参考]
 法基通2-2-14、法人税相談事例など


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