やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2022/03/08
アンティーク品と減価償却
[相談]

 私は美容院を運営する会社を経営しています。
 当社の業績は、創業以来非常に順調に伸び続けているのですが、それに伴って、毎期の法人税負担を非常に重く感じ始めています。
 そこで思いついたのですが、社長室用の来客用ソファーなどの家具を、市場価値が非常に高いとされるアンティーク品(1点100万円以上するものなど)に取り替えれば、毎期減価償却費を計上でき、法人税負担を軽減できるのではないでしょうか(なお、万が一当社の資金繰りが苦しくなった際には、その家具を売却することで運転資金を得ることもできるのではないかと考えていますので、購入するアンティーク品は、オークションなどで常に高値が付くような(値段が下がることのないような)、普遍的な価値のあるものにしたいと考えています)。


[回答]

 ご相談のアンティーク品については、法人税法上、減価償却はできないものと考えられます。


[解説]

1.法人税法上の減価償却資産の定義

 法人税法上、減価償却資産とは、建物、構築物、機械及び装置、船舶、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、鉱業権その他の資産で償却をすべきものとして一定のものをいうと定められています。

 具体的には、棚卸資産(商品、製品、原材料その他の資産で棚卸しをすべきものとして一定のものをいいます)、有価証券、繰延資産以外の資産のうち、次のようなものと定められています(ただし、事業の用に供していないものや、時の経過によりその価値の減少しないものは除かれます)。

  • 建物及びその附属設備
  • 構築物(土地に定着する土木設備や工作物をいいます)
  • 機械及び装置
  • 船舶
  • 航空機
  • 車両及び運搬具
  • 工具、器具及び備品(観賞用、興行用等の生物を含みます)
  • 無形固定資産(特許権、実用新案権、意匠権、商標権、ソフトウェアなど)

2.アンティーク品について減価償却を行うことの可否

 上記1.で述べた通り、減価償却資産からは「時の経過によりその価値の減少しないもの」は除かれます。

 この点について、実務上、次のようなものは「時の経過によりその価値の減少しないもの」として取り扱うこととされています。

@ 古美術品、古文書、出土品、遺物等のように歴史的価値又は希少価値を有し、代替性のないもの

A @以外の美術品等で、取得価額が1点100万円以上であるもの(ただし、時の経過によりその価値が減少することが明らかなものは含まれません。)

 以上より、今回のご相談のアンティーク品については、市場価値が普遍的に高い(値下がりしない)ものであることなどから、法人税法上、減価償却を行うことはできないものと考えられます。

[参考]
法法2、法令13、法基通7-1-1など


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